また、最近の日本人の旅行傾向は家族旅行が増えて来ている。家族で来て楽しめる受け入れ体制の整備(宿泊、行事、芸能等)が望まれる。
7. 河西回廊としてのプロモーション活動の積極化
日本人にとって、シルクロードは誰でもが知っている程知名度が高い。しかしながら観光地となると「敦煌」「西安」が突出していて「蘭州」「武威」「張抜」「嘉峪関」「酒泉」についてはかなり落ちる。西安を除く各地は同じ甘粛省にあるので、是非とも河西回廊とレて一連の観光コースの宣伝や新規の観光コースの開発に力を入れてはどうであろうか。嘉峪関は、近年になって開発された都市で町も綺麗であるし、観光資源的にも、姿の美しい嘉峪関城、昔の万里の長城の最西端の第一徹、懸垂長城、魏晋墓地下画廊等素晴らしい観光資源がある。また、蘭州にある甘粛省博物館には中国の観光のシンボルマークである「馬蹄飛燕」(銅奔馬)等がある。これらの素晴らしい観光資源について日本人の大多数は知らない。これらの地域を点としてでなく線、又は面としての宣伝活動にあたることが肝要であると考える。
8. サービスの充実
サービスという概念は国によって異なることはあるが、我々、日本人にとって、ちょっとした気配り、ちょっとした笑顔にあうとうれしくなるものである。観光客に満足して帰ってもらうように努めることがサービスである。
例えば、遠隔地の観光地に見学に行き、お弁当を食べる時に添乗員が魔法瓶に入れたお湯で温かいお茶を出してくれれば相手の気配りを感じ感謝する気持ちになる。
ホテルで汚れた靴で帰ってきたら靴拭きを用意してくれるとか、規定のサービス以外で状況に応じた配慮が有り難い。
一部であるが、観光地を「見たければ見て下さい。」という感じの対応が見受けられたのは残念であった。
また、砂漠の中に道路標識をつくり目的地までの案内標識の立て札があれば、車が路に迷わないばかりか、観光客に安心感を与え、気分転換になる。この点は道路標識の問題でもあるが、観光客への心遣いの問題でもある。
なお、以下に河西回廊で今回調査した地域に関して観光資源および観光関係の施設、サービス等について、調査団員によるアンケート調査を実施したのでその概要を報告する。
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